オーストラリアに住み始めて、体調を崩したとき最初に困るのが「薬局の使い方」ではないでしょうか。
「Pharmacy? Chemist? どっちが薬局?」
「日本で買えた薬がこっちでは売ってない…」
「薬剤師に英語で症状を説明できない」
──こうした悩みは、オーストラリア在住の日本人なら誰もが一度は経験するものです。
オーストラリアの薬局は日本のドラッグストアとは仕組みが大きく異なります。
薬の分類制度(スケジュール制度)があり、同じ成分の薬でも「スーパーで買えるもの」「薬局でしか買えないもの」「処方箋が必要なもの」に分かれています。
また、日本では市販薬として買える薬が、オーストラリアでは処方箋が必要になるケースも少なくありません。
この記事では、オーストラリアの薬局の基本的な仕組みから、主要薬局チェーンの特徴と使い分け、症状別のおすすめ市販薬、日本との違い、薬代の目安まで、在住日本人が知っておきたい情報を網羅的にまとめました。
現地で処方を受けるより安く済むケースもあるので、選択肢のひとつとして知っておくと便利です。
目次
オーストラリアの薬局は日本とどう違う?基本の仕組みを解説
オーストラリアで薬を買う前に、まず日本とは異なる薬局の基本的な仕組みを押さえておきましょう。

「呼び方」「薬の分類」「処方箋制度」の3つがポイントです。
「Pharmacy」「Chemist」って何?──オーストラリアの薬局の呼び方
オーストラリアでは薬局のことを「Pharmacy(ファーマシー)」または「Chemist(ケミスト)」と呼びます。
どちらも同じ意味で、日本のドラッグストアと調剤薬局を合わせたような存在です。
アメリカ英語の「Drugstore(ドラッグストア)」はオーストラリアではあまり使われません。
薬局の店内は日本よりもかなり広く、薬だけでなくサプリメント、化粧品、香水、日焼け止め、ベビー用品なども販売しています。
店舗の奥には処方箋カウンターがあり、ここで薬剤師から処方薬を受け取ったり、薬剤師の説明が必要な市販薬を購入したりします。
薬の分類「スケジュール制度」を知っておこう
オーストラリアでは、すべての医薬品が「スケジュール(Schedule)」という独自の分類制度で管理されています。
どこで・どうやって買えるかは、この分類によって決まります。
日本の薬との違い|成分・サイズ・買い方の注意点
オーストラリアの薬局で初めて薬を買うとき、日本との違いに戸惑う方は少なくありません。
ここでは特に注意すべき3つのポイントを解説します。
オーストラリアの錠剤は大きい?成分量の違い
オーストラリアの錠剤やカプセルは、日本のものに比べてサイズが大きいことが多いです。
また、1錠あたりの有効成分量が日本より多いケースもあるため、日本の感覚で複数錠を飲むと過量摂取になる可能性があります。
必ずパッケージの用法・用量を確認してから服用してください。
日本で買える薬がオーストラリアでは処方箋必要なケース
オーストラリアで日本語対応可能なクリニック紹介
オーストラリアの主要都市には、日本語で受診できるクリニック(GP)があります。
薬局で市販薬を購入したが症状が改善しない場合や処方薬が必要な場合に利用しましょう。
シドニー|日本語医療サービス タウンホールクリニック(Town Hall Clinic Japanese Medical Service)
| クリニック名 | 日本語医療サービス タウンホールクリニック Town Hall Clinic Japanese Medical Service |
|---|---|
| 住所 | Level 4, 50 York St, Sydney NSW 2000 |
| 診療時間 | 月〜金 9:00〜18:00(土日・祝日は要予約) ※変更される場合があります。詳細は公式サイトをご確認ください。 |
| 対応診療科 | 一般内科、小児科、婦人科、皮膚科、精神科、健康診断、予防接種など(GP全般) |
| ポイント | 日本人通訳が常勤。25年以上の実績。海外旅行保険のキャッシュレスサービス対応。
女性医師も在籍。心理カウンセラー・理学療法士への紹介も可能。 |
| 公式サイト | https://www.townhallclinic.com.au/ |
シドニーCBD中心部のタウンホール駅・ウィンヤード駅から徒歩5分の好立地。
経験豊富な日本人通訳が常勤しており、予約から診察、専門医の紹介まで一貫して日本語でサポートしてくれます。
シドニー在住の日本人にとって最も頼りになるクリニックのひとつです。
シドニー|ワールドシティ日本語医療・歯科センター(WorldCiti Medical / Dental)
| クリニック名 | ワールドシティ日本語医療・歯科センター WorldCiti Medical / Dental |
|---|---|
| 住所 | Level 1 & 2, 722 George St, Sydney NSW 2000 |
| 診療時間 | 月〜土(日曜・祝日は要確認) ※変更される場合があります。詳細は公式サイトをご確認ください。 |
| 対応診療科 | 一般内科、歯科、皮膚科・美容医療、東洋医療、心理カウンセリング |
| ポイント | 医療・歯科・検査施設が一カ所に集約。日本語対応の女性医師が週6日勤務。
美容医療(ヒアルロン酸・ボトックス等)にも対応。 |
| 公式サイト | https://www.worldcitimedical.com.au/ |
ジョージストリート沿いのチャイナタウン近くにある総合医療センターです。
一般診療だけでなく歯科、検査施設、美容医療、東洋医療、心理カウンセリングが同一施設内に揃っている点が大きな特徴。
日本人ナースも勤務しており、日本語で総合的なヘルスケアを受けることができます。
メルボルン|パラマウントクリニック(Paramount Medical Clinic)
| クリニック名 | パラマウントクリニック Paramount Medical Clinic |
|---|---|
| 住所 | Upper Level Suite 4-5, The Paramount Center, 108 Bourke Street, Melbourne VIC 3000 |
| 診療時間 | 月〜金(要予約) ※変更される場合があります。詳細は公式サイトをご確認ください。 |
| 対応診療科 | 一般内科、小児科、婦人科、皮膚科、予防接種、健康診断 |
| ポイント | 日本語フリーダイヤルあり(1800 677 177)。メルボルン市内中心部のアクセス良好。
海外旅行保険キャッシュレス対応。オンライン診療にも対応。 |
| 公式サイト | https://paramountclinic.com.au/ |
メルボルンCBDのBourke Street沿いにある日本語対応クリニック。
日本語専用フリーダイヤルで予約でき、受付も日本語対応です。
メルボルンだけでなくオーストラリア全土からのオンライン診療にも対応しており、地方在住の方にも便利です。
ブリスベン|さくらファミリークリニック(Sakura Family Clinic)
| クリニック名 | さくらファミリークリニック Sakura Family Clinic |
|---|---|
| 住所 | Level 11, 116 Adelaide Street, Brisbane QLD 4000 |
| 診療時間 | 要予約(電話・メール・LINE対応) ※変更される場合があります。詳細は公式サイトをご確認ください。 |
| 対応診療科 | 一般内科、小児科、婦人科、皮膚科、予防接種、健康診断 |
| ポイント | 日本人女性医師が在籍。受付スタッフも日本人で電話・メール・LINE全て日本語対応。
海外旅行保険キャッシュレス対応。OSHC申請代行あり。ブリスベンシティ中心部でアクセス良好。 |
| 公式サイト | https://www.sakurafamilyclinic.com.au/ |
ブリスベン在住の日本人の間で最も人気の高いクリニックのひとつ。
日本人女性医師による丁寧な診察に定評があり、受付から診察まで日本語で対応してもらえます。
LINEでの予約にも対応しているので気軽に問い合わせができます。
オンライン診療にも対応しており、QLD州以外からの利用も可能です。
パース|日本語医療センター(International Medical Services)
| クリニック名 | 日本語医療センター International Medical Services |
|---|---|
| 住所 | Level 1, 713 Hay St, Perth WA 6000 |
| 診療時間 | 月〜金(要予約) ※変更される場合があります。詳細は公式サイトをご確認ください。 |
| 対応診療科 | 一般内科、小児科、婦人科、皮膚科、精神科、予防接種、健康診断、各種証明書発行 |
| ポイント | 1999年開業、20年以上の実績。日本人通訳が常勤。女性ドクター・日本人看護師在籍。
専門医の紹介・入院手続きまで日本語でサポート。パース市街地中心のヘイストリートモール内でアクセス抜群。 |
| 公式サイト | https://nihongoiryocentre.com.au/ |
パース市街地の中心、ヘイストリートモール内にある日本語対応クリニック。
1999年の開業以来20年以上にわたり、パースの日本人コミュニティに安心の医療サービスを提供し続けています。
診察だけでなく検査の説明や薬の説明、専門医の予約手配まで一貫して日本語でサポートしてくれるのが心強いポイントです。
まとめ|オーストラリアの薬局を上手に使うための5つのポイント
最後に、オーストラリアの薬局を上手に活用するためのポイントを整理します。
1. スケジュール制度を理解する
薬が「どこで買えるか」は分類によって決まります。Unscheduledならスーパーでも購入可能、S2・S3なら薬局、S4なら処方箋が必要です。
2. 薬局チェーンを目的で使い分ける
安さ重視ならChemist Warehouse、相談重視ならTerryWhite Chemmart、美容品も一緒にならPriceline Pharmacyなど、用途に応じて選びましょう。
3. 日本の薬との違いに注意する
錠剤サイズや成分量が異なる場合があります。用法・用量は必ず確認してから服用してください。ロキソニンなど、オーストラリアでは入手できない日本の薬もあります。
4. PBSの適用可否を確認する
Medicare保持者はPBSによる薬代の補助が受けられます。一時滞在者は全額自己負担になるため、事前に費用を確認しましょう。
5. 日本語のサポートを活用する
英語での診察が不安な場合は、日本語対応クリニックを利用しましょう。日本の処方薬を海外でも使いたい場合は、御用聞きドクターのオンライン診療で日本語相談・海外配送も可能です。
