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2026/03/17

オーストラリアでステロイド軟膏を使うには|市販・処方・日本との違いを徹底解説

オーストラリアでステロイド軟膏を使うには|市販・処方・日本との違いを徹底解説

オーストラリアに住んでいると、乾燥や紫外線、硬水の影響で湿疹・かぶれ・アトピーなどの肌トラブルに悩む方が少なくありません。

「日本で使っていたリンデロンやロコイドはオーストラリアで手に入る?」
「薬局で買えるステロイドはどこまでの強さ?」
「GPに行かないと処方してもらえないの?」
──こうした疑問を持つ方も多いでしょう。

実は、オーストラリアで市販されているステロイド軟膏はヒドロコルチゾン(Mild)のみで、日本のリンデロンVやアンテベートに相当する中〜強力クラスの製品はすべて処方箋が必要です。
また、日本とオーストラリアではステロイドの強さの分類体系自体が異なるため、慣れていないと混乱しがちです。

この記事では、オーストラリアで実際に購入できるステロイド軟膏のブランド名・成分・価格帯から、処方薬の入手方法、日本の薬との対応関係、使用上の注意点までを網羅的に解説します。

オーストラリアでステロイド軟膏が必要になる場面とは

オーストラリアで暮らす日本人の多くが日本では経験しなかった肌トラブルに直面しています。その背景にはオーストラリア特有の環境要因があります。

乾燥・紫外線・硬水──肌トラブルが起きやすい環境

オーストラリアは日本と比べて空気が乾燥しており、紫外線量も非常に強い国です。
WHOの紫外線指数では、オーストラリアの主要都市は夏場に「Extreme(極端に強い)」に達することも珍しくありません。

さらに、シドニーやメルボルンなど多くの都市では水道水の硬度が日本より高く、シャワーや洗顔の水自体が肌のバリア機能を壊しやすいとされています。

こうした環境の影響で、次のような肌トラブルを訴える日本人が多くいます。

・渡豪後に突然アトピー性皮膚炎が悪化した
・日本では出なかった手湿疹や乾燥性湿疹が出た
・虫刺されの腫れがひどく、なかなか治らない
・日焼け後に強いかゆみ・赤みが続く

日本で使っていたステロイド軟膏が手元にない時の不安

日本でアトピーや湿疹の治療を受けていた方にとって、「いつもの薬がない」という状況は大きなストレスです。

日本では皮膚科を受診すればすぐにリンデロンVやロコイドなどを処方してもらえますが、オーストラリアでは医療システムが異なり、まずGP(一般開業医)を受診し、必要に応じて専門医(皮膚科医)へ紹介されるという流れになります。

また、日本の薬の名前をそのまま伝えても通じないケースがほとんどです。
成分名(一般名)で伝える必要があるため、事前に自分が使っている薬の成分を把握しておくことが重要です。

 

日本のステロイド5段階分類(Weak〜Strongest)

日本皮膚科学会ではステロイド外用薬を以下の5段階に分類しています。

市販では手に入らない|オーストラリアで処方箋が必要なステロイド軟膏

ヒドロコルチゾン以外のステロイド外用薬はオーストラリアではすべてSchedule 4(Prescription Only Medicine=処方箋医薬品)に分類されているため、GPまたは皮膚科専門医の処方箋が必要です。

Moderate(中等度):Elocon・Advantanなど

中等度(Moderate / Class II)のステロイドは、体幹部の湿疹やアトピー性皮膚炎、軽度〜中等度の炎症に用いられます。

Elocon(エロコン)
有効成分 Mometasone furoate 0.1%。クリーム・軟膏・ローションあり。1日1回の塗布で効果を発揮

Advantan(アドバンタン)
有効成分 Methylprednisolone aceponate 0.1%。全身への吸収が少ないとされ、比較的安全性が高い
日本のロコイド(Hydrocortisone butyrate)に近い立ち位置の薬ですが成分は異なります。

 

Potent(強力):Eleuphrat・Diprosoneなど

強力(Potent / Class III)のステロイドは、慢性的な湿疹や手足など皮膚の厚い部位に使用されます。


Diprosone(ディプロゾン)
同じくBetamethasone dipropionate 0.05%

Eleuphrat(エリューフラート)
有効成分 Betamethasone dipropionate 0.05%。クリーム・軟膏あり

Betnovate(ベトノベート)
有効成分 Betamethasone valerate 0.1%
日本のリンデロンV(Betamethasone valerate)に最も近い。

Very Potent(最強):Dermovate

最強クラス(Very Potent / Class IV)のステロイドは、難治性の症状にのみ使用されます。

Dermovate(ダーモベート)
有効成分 Clobetasol propionate 0.05%。日本のデルモベートと同一成分

このクラスは4週間を超えて連続使用しないことが原則です。
使用は皮膚科医の判断のもと行われます。

GP受診から処方までの流れと費用

オーストラリアでステロイド軟膏の処方を受けるには、以下の流れになります。

① GPを予約・受診する
オーストラリアではまずGP(一般開業医)を受診します。
Medicare保有者で2025年11月からの新制度ではBulk Billing(自己負担ゼロ)が拡大していますが、留学生やワーホリの方は自己負担が発生する場合があります。GP診察費は約AUD 70〜100程度が目安です。

② 処方箋をもらう
GPがステロイドの処方を判断すれば、処方箋を発行します。

③ 薬局で薬を購入する
処方箋をChemist WarehouseやPriceline Pharmacyに持っていき、薬を購入します。
PBS(医薬品給付制度)対象の薬であれば、Medicare保有者は自己負担が軽減されます。

④ 皮膚科専門医が必要な場合
GPの判断で専門医への紹介が必要になった場合、皮膚科医(Dermatologist)を受診します。
初診で約AUD 250〜450と高額で、予約まで数週間〜数ヶ月かかることもあります。

日本の処方薬との対応表|リンデロン・ロコイド・デルモベートはオーストラリアで買える?

日本でよく処方されるステロイド軟膏が、オーストラリアで入手できるかどうかを確認しましょう。

リンデロンV(ベタメタゾン吉草酸エステル)→ 対応する豪州製品

日本のリンデロンVの有効成分はBetamethasone valerate(ベタメタゾン吉草酸エステル)です。

オーストラリアではBetnovateという製品名で、クリーム・軟膏が入手可能です。
GPの処方箋が必要でPBSの対象にもなっています。

なお、リンデロンVG(抗生物質ゲンタマイシン配合)の完全な同等品はオーストラリアにはありません。GPに成分を伝え、代替品を相談する必要があります。

ロコイド(ヒドロコルチゾン酪酸エステル)→ 対応する豪州製品

日本のロコイドの有効成分はHydrocortisone butyrate 0.1%です。

オーストラリアではLocoidという製品名で存在しますが、流通が限定的です。
同じModeratクラスであればAdvantan(Methylprednisolone aceponate 0.1%)が代替候補として処方されることが多いです。

アンテベート・マイザー・デルモベート → 処方薬としての入手方法

クリニック名 タウンホールクリニック
Town Hall Clinic
住所 Level 4, 50 York St, Sydney NSW 2000
診療時間 月〜金 9:00〜18:00
※変更される場合があります。詳細は公式サイトをご確認ください。
対応診療科 一般内科、皮膚科、婦人科、小児科、予防接種、健康診断など
ポイント 25年以上の実績。日本人通訳が常勤。海外旅行保険のキャッシュレス対応。タウンホール駅・ウィンヤード駅から徒歩5分。
公式サイト https://www.townhallclinic.com.au/

シドニーで最も知名度が高い日本語対応クリニックの一つです。
日本人通訳が常勤しており、電話予約から診察、薬の説明まですべて日本語で対応してくれます。皮膚のトラブルでGP受診が必要な方にもおすすめです。

メルボルン|パラマウントクリニック(Paramount Medical Clinic)

クリニック情報
クリニック名 パラマウントクリニック
Paramount Medical Clinic
住所 Upper Level Suite 4-5, The Paramount Center, 108 Bourke Street, Melbourne VIC 3000
診療時間 月〜金 9:00〜18:00(土日祝は要確認)
※変更される場合があります。詳細は公式サイトをご確認ください。
対応診療科 一般内科、皮膚科、婦人科、小児科、心療内科、予防接種、健康診断
ポイント 日本語フリーダイヤルあり(1800 677 177)。処方薬に日本語の服用説明が付く。学生・ワーホリ割引あり。
公式サイト https://paramountclinic.com.au/

メルボルン中心部に位置し、日本語フリーダイヤルで予約できるGPクリニックです。
処方薬に日本語の説明をつけてくれるサービスがあり、ステロイド軟膏の使い方が分からない方にも安心です。ワーホリや留学生向けの割引もあります。

ゴールドコースト|日本語医療センター(Japanese Medical Service)

クリニック情報
クリニック名 日本語医療センター ゴールドコースト
Japanese Medical Service Gold Coast
住所 Australia Fair Shopping Centre, Southport QLD 4215
診療時間 月〜金 8:30〜17:00(土日祝は要確認)
※変更される場合があります。詳細は公式サイトをご確認ください。
対応診療科 一般内科、皮膚科、婦人科、小児科、予防接種、健康診断
ポイント 1997年開業の老舗。日本人スタッフ常勤。海外旅行保険キャッシュレス対応。10km圏内は無料送迎あり。無料駐車場完備。
公式サイト https://www.nihongoiryo.com.au/

ゴールドコーストで20年以上の歴史を持つ日本語対応クリニックです。
ショッピングセンター内にあるためアクセスが良く、日本人スタッフが常勤しているので言葉の心配は不要です。観光中の短期滞在者にもおすすめです。

まとめ|ステロイド軟膏5つの判断ポイント

最後に、オーストラリアでステロイド軟膏を使う上での判断ポイントを整理します。

① 市販で買えるのはヒドロコルチゾン(Mild)のみ
DermAidやSigmacortなど、Chemist Warehouseで手に入るのはヒドロコルチゾン0.5〜1%に限られます。
軽い湿疹や虫刺されには対応できますが、中等度以上の症状には不十分です。

② 日本で使っていた薬は「成分名」で伝える
リンデロンV→Betamethasone valerate、ロコイド→Hydrocortisone butyrateなど一般名をメモしてGPに見せましょう。

③ 7日以上改善しなければ必ず医師に相談
市販のステロイドで7日使っても症状が改善しない場合はGPの受診が必要です。

④ 顔・陰部・子どもには自己判断で使わない
吸収率が高い部位では副作用リスクが上がります。必ず医師の指示を仰ぎましょう。

⑤ 使い慣れた日本の薬を続ける選択肢もある
御用聞きドクターなら日本語で医師に相談し、リンデロンやロコイドなどの日本の処方薬を海外の自宅で受け取ることができます。