パースに住んでいる、またはこれから渡航する日本人の方で、「体調を崩したらどこに行けばいいの?」「英語で症状を説明する自信がない」「医療費はいくらかかる?」と不安を感じている方は多いのではないでしょうか。
オーストラリアの医療制度は日本と大きく異なり、まずGP(一般開業医)を受診しなければ専門科にかかれないという仕組みになっています。
さらにパースはシドニーやメルボルンと比べて日本語対応のGPが非常に少なく、実質的に1カ所しかありません。
メディケア(公的医療保険)の対象外である日本人の場合、GP受診だけでも75〜110AUD(約7,500〜11,000円)の自己負担が発生します。
この記事ではパースで病院にかかる際に知っておきたい医療制度の違い、日本語対応クリニックの情報、受診の流れ、保険の比較、薬局で買える薬の情報までを網羅的に解説します。
パースで病院にかかる前に知っておきたい医療制度の違い

パースで体調を崩した際、日本と同じ感覚で病院に行くと戸惑うことが少なくありません。
ここではオーストラリアの医療制度の基本と日本との大きな違いを整理します。
オーストラリアのGP制度とは?日本との違い
オーストラリアでは、体調が悪くなったときにまず受診するのがGP(General Practitioner=一般開業医)です。
日本のように「耳が痛いから耳鼻科」「肌が荒れたから皮膚科」と直接専門科に行くことは基本的にできません。
GPで診察を受け、必要と判断された場合にのみ専門医(Specialist)を紹介してもらうというのがオーストラリアの医療の基本的な流れです。
これは「ゲートキーパー制度」と呼ばれ、パースでも同様です。
GPは内科・外科・小児科・皮膚科・婦人科など幅広い症状に対応しており、風邪・腹痛・頭痛・ケガ・予防接種・健康診断についてもまずはGPに相談するのがオーストラリアでの基本です。
| クリニック名 | パース日本語医療センター International Medical Services |
|---|---|
| 住所 | Level 1, 713 Hay Street, Perth WA 6000(ヘイストリート・モール内、Kmart向かいのビル2階) |
| 電話番号 | 1800-777-313(日本語専用フリーダイヤル)/ 08-9486-4733 |
| 診療時間 | 月〜金 8:00〜17:00 土 9:00〜12:00 ※日曜・祝日は休診 ※変更される場合があります。詳細は公式サイトをご確認ください。 |
| 対応診療科 | 一般内科・小児科・皮膚科・婦人科・メンズヘルス・予防接種・健康診断・各種証明書発行など(歯科を除く全科対応) |
| ポイント | 日本人通訳常勤・日本人看護師在籍・女性ドクターあり・海外旅行保険キャッシュレス対応可・専門医紹介時の通訳サポートあり |
| 公式サイト | https://nihongoiryocentre.com.au/ |
1999年開業、パースで20年以上の実績を持つパース唯一の日本語対応GPです。
日本人通訳が常勤しているため、受付から診察、薬の説明まですべて日本語で対応してもらえます。
他のクリニックや専門医への紹介が必要な場合も、通訳スタッフが継続的にサポートしてくれるのが大きな特徴です。
パース駅から徒歩5分、ヘイストリート・モール内というアクセスの良さも魅力です。
パース|パース・メディカル・センター(Perth Medical Centre)

| クリニック名 | パース・メディカル・センター Perth Medical Centre |
|---|---|
| 住所 | 713 Hay Street, Perth WA 6000(日本語医療センターと同じビル) |
| 電話番号 | 08-9481-4342 |
| 診療時間 | 月〜金 8:00〜17:00 土 9:00〜12:00 ※日曜・祝日は休診 ※変更される場合があります。詳細は公式サイトをご確認ください。 |
| 対応診療科 | 一般診療・渡航ワクチン・スキンチェック・スポーツ医学・メンズヘルス・ウィメンズヘルス・ダイビング健康診断など |
| ポイント | 日本語通訳サービスあり(日本語医療センター経由)・当日予約可・Walk-in対応・HotDocでオンライン予約可・併設薬局あり |
| 公式サイト | https://www.perthmedicalcentre.com.au/ |
日本語医療センターと同じビル内にあるGPクリニックで、日本語医療センターの通訳サービスを通じて日本語での受診が可能です。
当日のWalk-in診察にも対応しており、HotDocを通じたオンライン予約も可能。
ビル内に薬局(Pharmacy)も併設されているため、診察から薬の受け取りまで1カ所で完結できるのが便利です。
メディケア対象者にはバルクビリング(年金・HCCカード保持者限定)も提供しています。
パース|ライフケア デンタル(LifeCare DENTAL)

| クリニック名 | ライフケア デンタル LifeCare DENTAL |
|---|---|
| 住所 | 419 Wellington Street, Perth WA 6000 |
| 電話番号 | 08-9221-2777 |
| 診療時間 | 8:00〜20:00(要予約) ※休診日なし ※変更される場合があります。詳細は公式サイトをご確認ください。 |
| 対応診療科 | 一般歯科・審美歯科・歯周病治療・インプラント・クリーニング |
| ポイント | 日本語対応可能な歯科医が在籍(常勤ではないため事前確認推奨)・年中無休・夜8時まで診療 |
| 公式サイト | https://lifecaredental.com.au/ |
パース市内で日本語対応可能な数少ない歯科クリニックです。
オーストラリアでは歯科はGPの対応範囲外のため、歯のトラブルは別途歯科医院を受診する必要があります。
日本語を話す歯科医が在籍していますが常勤ではないため、予約時に「日本語対応希望」と伝えて確認することをおすすめします。
年中無休で夜8時まで診療しているため、仕事や学校帰りにも通いやすい点が魅力です。
パースのGP受診の流れ|予約から診察・処方までの手順
パースのGPを初めて受診する方のために、予約から薬の受け取りまでの流れをステップごとに解説します。
日本とは異なる部分が多いため、事前に知っておくと安心です。
ステップ①:予約を取る
パースのGPは予約制(Appointment)が基本です。
直接行っても診てもらえる場合(Walk-in)もありますが、待ち時間が長くなるため事前予約が推奨されます。
予約方法はクリニックによって異なりますが、主な手段は以下の通りです。
- 電話予約:日本語医療センターなら日本語専用フリーダイヤル(1800-777-313)へ連絡
- オンライン予約:HotDoc(hotdoc.com.au)やHealthengine経由で予約できるクリニックが多い
- 直接来院(Walk-in):Perth Medical Centreなどでは緊急時のWalk-in対応あり
海外旅行保険のキャッシュレス対応を希望する場合や日本語通訳を利用したい場合は予約の時点で必ず伝えておきましょう。
ステップ②:受付・問診
来院したら受付(Reception)で以下の書類を提示します。
必要なもの:
- パスポート(身分証明として)
- 海外旅行保険の保険証書(キャッシュレス対応の場合は必須)
- OSHCカード(学生ビザの方)
- メディケアカード(永住者の方)
受付で問診票(Patient Form)の記入を求められます。
氏名・生年月日・住所・アレルギー・服用中の薬などを英語で記入するため、自分の症状や服用中の薬の英語名をメモしておくとスムーズです。
日本語医療センターであれば、日本語でサポートしてもらえます。
ステップ③:診察〜処方箋〜薬局で薬を受け取る
診察室に通されると、医師(GP)が症状を聞き、必要に応じて検査や処方箋(Prescription)を発行します。
日本語医療センターでは通訳者が同席して症状を正確に伝えてくれます。
処方箋が出たらクリニック内または最寄りの薬局(Pharmacy / Chemist)に持参して薬を受け取ります。
Perth Medical Centreには薬局が併設されているため、そのまま1階で薬を受け取れます。
パース市内にはChemist Warehouseやamcal+、Priceline Pharmacyなどの大手チェーン薬局も複数あります。
※処方箋の薬代は別途自己負担です。
メディケア対象者はPBS(Pharmaceutical Benefits Scheme)で安く購入できますが、メディケア非対象者は全額自費となります。
海外旅行保険(キャッシュレス対応あり)

旅行者・ワーホリ・短期留学の方が最もよく利用するのが海外旅行保険です。
日本出発前に加入するもので、損保ジャパン・東京海上日動・AIG・たびほなどが代表的です。
提携クリニックではキャッシュレス対応が可能で窓口での自己負担なしで受診できます。
パースでは日本語医療センターがキャッシュレスサービスに対応しています。
保険証書(Policy Number・保険会社の連絡先が記載されたもの)を必ず持参しましょう。
OSHC(学生ビザ向け強制保険)
学生ビザ(Subclass 500)でオーストラリアに滞在する場合、OSHC(Overseas Student Health Cover)への加入が義務付けられています。
Bupa・Medibank・Allianz・NIBなどが主な提供会社です。
OSHCは、GP受診・病院での治療・処方薬の一部をカバーしますが、歯科・視力矯正・美容目的の治療は対象外です。
OSHCと提携しているGPを受診すれば、ダイレクトビリング(Direct Billing)で自己負担を抑えられます。
メディケア(永住者・市民権保持者向け)
メディケア(Medicare)はオーストラリアの公的医療保険で、市民権保持者・永住者(PR)が対象です。
メディケアに加入していれば、バルクビリング対応のGPでは自己負担ゼロで受診できます。
ただし、ワーホリ・観光ビザ・学生ビザではメディケアの対象外です。
日本はオーストラリアとの「相互医療協定(Reciprocal Health Care Agreement)」を結んでいないため、日本国籍の一時滞在者はメディケアを利用できません。
まとめ|パースで安心して病院を利用するための5つのポイント
最後に、パースで病院にかかる際に押さえておきたいポイントを5つにまとめます。
① オーストラリアではまずGPを受診する
日本のように直接専門科に行くことはできません。
体調が悪いと感じたら、まずはGPに予約を取りましょう。
② パースの日本語対応GPは実質1カ所のみ
パース日本語医療センター(Level 1, 713 Hay Street)が唯一の日本語対応GPです。
フリーダイヤル(1800-777-313)と住所を事前に控えておきましょう。
同ビル内のPerth Medical Centreでも通訳経由で受診可能です。
③ 海外旅行保険・OSHCの加入は必須
保険なしだとGP受診だけで75〜110AUD、救急車は約1,072〜1,355AUDの請求が発生します。
WA州はメディケア加入者でも救急車が有料のため、渡航前に必ず保険内容を確認してください。
④ 市販薬は薬局で買えるが、成分名を確認する
日本のロキソニンはオーストラリアにありません。
PanadolやNurofenなど、現地のブランド名と成分を事前に知っておくと安心です。
⑤ 日本の薬を続けたい場合はオンライン診療も選択肢に
「英語で処方の相談をするのが不安」「日本と同じ薬を続けたい」という方は、LINEで気軽に相談してみてください。
