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2026/03/17

オーストラリアで喘息の薬を買う方法|吸入器の入手・処方・日本との違いを解説

オーストラリアで喘息の薬を買う方法|吸入器の入手・処方・日本との違いを解説

オーストラリアに住んでいて、喘息の薬をどう入手すればいいか困っていませんか?

「日本で使っていた吸入薬が現地で手に入らない」「Ventolin(ベントリン)は薬局で買えると聞いたけど、予防薬はどうすればいい?」「GPの受診が必要と言われたが、英語で喘息の症状を説明できるか不安」——。

オーストラリアは日本と医療制度が大きく異なり、喘息治療薬の入手方法も違います。

乾燥した空気やブッシュファイアの煙など、日本にはない喘息の悪化要因も多く、渡航後に初めて症状が出るケースも珍しくありません。

現地で自費処方を受けるより安く済むケースもあるため、選択肢のひとつとして知っておくと安心です。

この記事では、オーストラリアで喘息の薬を入手する方法を「種類・買い方・費用・受診の流れ」に分けて、日本人向けにわかりやすく解説します。

オーストラリアで喘息が悪化しやすい理由

オーストラリアは世界的に見ても喘息やアレルギー疾患の発症率が高い国の一つです。

日本にはない環境要因が多く、渡航後に症状が初めて出たり、もともと軽症だった喘息が急に悪化したりするケースが報告されています。

乾燥・花粉・ブッシュファイアの煙——日本にはない誘因

オーストラリアで喘息が悪化しやすい主な環境要因は以下のとおりです。

乾燥した空気:特にキャンベラやメルボルンの内陸部は年間を通じて空気が乾燥しています。
乾燥は気道を刺激し、喘息の発作を起こしやすくします。

花粉(ライグラス・芝生):オーストラリアでは日本のスギ花粉はありませんが、ライグラス(Ryegrass)や各種芝生の花粉が飛散します。

特に春先(9〜11月)には「サンダーストーム喘息」と呼ばれる、雷雨時に花粉が砕けて細かくなり大量に吸い込まれることで起きる大規模な発作が社会問題となっています。

ブッシュファイア(山火事)の煙:オーストラリアでは夏(12〜2月)にブッシュファイアが頻発し、広範囲にわたって煙が大気を覆います。
この煙に含まれる微小粒子は喘息の強い誘因です。

ハウスダスト・カビ:シドニーやブリスベンなど沿岸部の湿度の高い地域では、カビやハウスダストマイトが繁殖しやすくこちらも喘息のトリガーとなります。

渡航後に初めて喘息と診断されるケースも

日本では喘息の症状がなかった方がオーストラリアに来てから初めて発症するケースは珍しくありません。

環境の急激な変化(気候・花粉の種類・住環境)により、免疫系が過敏に反応することが原因と考えられています。

「咳が長引く」「夜間に息苦しさがある」「運動すると胸がゼーゼーする」
——こうした症状があれば、GP(一般開業医)を受診して喘息の検査を受けることをおすすめします。

オーストラリアの喘息薬の種類と分類

オーストラリアで処方・販売されている喘息薬は以下の3種類に分けられます。

・リリーバー(Reliever=発作止め)
・プリベンター(Preventer=予防薬)
・コンビネーション吸入器(Combination)

ここでは各分類のブランド名・成分名と、日本で使われている薬との対応関係を整理します。

リリーバー(発作止め)——Ventolin・Asmol・Airomir

リリーバーは、喘息の症状が出たときに使う「その場しのぎ」の薬です。

気管支を素早く広げて呼吸を楽にします。

主な成分:サルブタモール(Salbutamol)、テルブタリン(Terbutaline)

オーストラリアで買える主なブランド:

◆Ventolin CFC-Free Inhaler(ベントリン)

もっとも有名なリリーバー。サルブタモール100mcg/回。
薬局で処方箋なし(Schedule 3=薬剤師のみ販売)で購入可能。

価格は約AUD $7〜12(薬局により異なる)。

◆Asmol Inhaler(アスモール)

Ventolinと同じサルブタモールのジェネリック品。
価格はVentolinよりやや安い。

◆Airomir Autohaler(エアロミア)

吸い込むと自動で薬が噴射されるオートヘイラータイプ。
吸入が苦手な方向け。

◆Bricanyl Turbuhaler(ブリカニル)

テルブタリン製剤。ドライパウダータイプ。

プリベンター(予防薬)——Flixotide・Pulmicort・Qvar

プリベンターは気道の炎症を抑えて喘息の発作を予防するための薬で、毎日継続して使用します。

プリベンターの購入にはGPの処方箋が必要です。

主な成分:吸入ステロイド(ICS)——フルチカゾン、ブデソニド、ベクロメタゾン、シクレソニドなど

オーストラリアで処方される主なブランド:

◆Flixotide(フリキソタイド)

フルチカゾンプロピオン酸エステル。
日本のフルタイドと同一成分。

◆Pulmicort(パルミコート)

ブデソニド。
日本のパルミコートと同一製品名。

◆Qvar(キュバール)

ベクロメタゾン。
日本のキュバールと同一製品名。

◆Alvesco(アルベスコ)

シクレソニド。
日本のオルベスコと同一成分。

コンビネーション吸入器——Symbicort・Seretide・Breo

コンビネーション吸入器は、吸入ステロイド+長時間作用型β2刺激薬(LABA)を1本にまとめた薬です。

処方箋が必要で、PBS(薬剤給付制度)の対象となる場合があります。

オーストラリアで処方される主なブランド:

◆Symbicort Turbuhaler(シムビコート)

ブデソニド+ホルモテロール。日本のシムビコートと同一。
2020年から軽症喘息にも「必要時のみ使用(as-needed)」が認められ、オーストラリアのガイドラインで推奨されています。

◆Seretide(セレタイド)

フルチカゾン+サルメテロール。
日本のアドエアと同一成分。

◆Breo Ellipta(ブレオ エリプタ)

フルチカゾンフランカルボン酸+ビランテロール。
日本のレルベアと同一成分。1日1回吸入。

◆Flutiform(フルティフォーム)

フルチカゾン+ホルモテロール。
日本のフルティフォームと同一。

◆DuoResp Spiromax(デュオレスプ)

ブデソニド+ホルモテロール。
Symbicortのジェネリック。

オーストラリアで喘息の薬を使うときの注意点

日本から渡航する際の薬の持ち込みルール、薬が切れたときの緊急対応、そしてGP受診時に使える英語フレーズをまとめます。

日本の吸入薬をオーストラリアに持ち込む方法

日本で処方された喘息の吸入薬は、以下のルールを守ればオーストラリアに持ち込めます。

1. 入国カードで申告する
オーストラリア入国時の入国カード(Incoming Passenger Card)で医薬品の持ち込みを「はい(Yes)」と申告してください。
未申告で見つかると没収や罰金の対象となります。

2. 英語の処方証明を携帯する
主治医に英語で「薬の名前(成分名)・用量・処方理由」を書いた診断書(Medical Certificate)を作成してもらい、薬と一緒に携帯してください。

3. 持ち込み量は「個人使用・3ヶ月分まで」が目安
個人使用の範囲であれば許可証は不要ですが、大量に持ち込むと税関で止められる可能性があります。

注意:テオフィリン製剤やステロイドの内服薬など、一部の喘息薬は規制対象となる場合があります。

不明な場合はTGA(Therapeutic Goods Administration)に事前確認してください。

薬が切れたときの緊急対応(Emergency Supply)

オーストラリアでは処方箋が手元にない場合でも、薬剤師の判断で「Emergency Supply(緊急供給)」として数日分の処方薬を販売してもらえる制度があります。

  • 薬局に行き、「以前GPで処方された薬だが、処方箋が切れた」と伝える
  • 薬剤師が過去の処方歴を確認し、適切と判断すれば少量を販売
  • 後日GPを受診して正式な処方箋をもらう

喘息のリリーバー(Ventolin等)はそもそも処方箋不要なので、緊急時はまず薬局でリリーバーを購入し、プリベンターについてはGPの予約を取りましょう。

英語で喘息の症状を伝えるフレーズ集

GPや薬局で使える英語フレーズをまとめました。

オーストラリアで日本語対応のクリニック4選

オーストラリアで対面で喘息の診察や処方を受けたいときは日本語対応のクリニックを利用するのが安心です。

主要都市の日本語対応GPを紹介します。

シドニー|タウンホールクリニック 日本語医療サービス(Town Hall Clinic Japanese Medical Service)

クリニック情報
クリニック名 タウンホールクリニック 日本語医療サービス
Town Hall Clinic Japanese Medical Service
住所 Suite 45, Level 3, 650 George Street, Sydney NSW 2000
診療時間 月〜金 10:00〜18:00
※変更される場合があります。詳細は公式サイトをご確認ください。
対応診療科 一般内科、小児科、婦人科、皮膚科、メンタルヘルスなど全科(歯科除く)
ポイント 25年以上の実績。日本人通訳が常勤しており、専門医への紹介時も通訳が帯同。海外旅行保険のキャッシュレス対応あり。
公式サイト https://www.townhallclinic.com.au/

シドニーCBDのタウンホール駅・ウィンヤード駅から徒歩5分の好立地。

日本人看護師・通訳が常勤しており、予約から診察、薬の説明まですべて日本語で対応してもらえます。

喘息の診察やプリベンターの処方も相談可能です。

メルボルン|パラマウントクリニック(Paramount Medical Clinic)

クリニック情報
クリニック名 パラマウントクリニック
Paramount Medical Clinic
住所 Upper Level Suite 4-5, The Paramount Center, 108 Bourke Street, Melbourne VIC 3000
診療時間 月〜金 9:00〜18:00(土日は要確認)
※変更される場合があります。詳細は公式サイトをご確認ください。
対応診療科 一般内科、小児科、婦人科、皮膚科、心療内科、メンタルヘルスなど全科(歯科除く)
ポイント 日本人専用のフリーダイヤルあり。院内処方薬に日本語の服用方法を記載。学生・ワーホリ割引あり。
公式サイト https://paramountclinic.com.au/

メルボルンCBDの中心部に位置する日本人向けGPクリニック。日本語フリーダイヤル(1800 677 177)で予約でき、受付から診察まで日本語で対応。

処方薬にも日本語の説明が付いてくるため、服薬方法がわからないという心配がありません。

学生・ワーホリの方は診察料が割引されるのも嬉しいポイントです。

ゴールドコースト|日本語医療センター(International Medical Centre)

クリニック情報
クリニック名 日本語医療センター ゴールドコースト
International Medical Centre Gold Coast
住所 Australia Fair Shopping Centre, Southport QLD 4215
診療時間 完全予約制(電話 07-5526-3532)
※変更される場合があります。詳細は公式サイトをご確認ください。
対応診療科 全科対応(歯科除く)。女性ドクター2名在籍。
ポイント 1997年開業の老舗。海外旅行保険100%キャッシュレス対応。入院時も保険請求をすべて代行。
公式サイト https://www.nihongoiryo.com.au/

ゴールドコーストのサウスポートにあるオーストラリアフェアショッピングセンター内のクリニック。

1997年の開業以来、ゴールドコースト在住の日本人をサポートしてきた実績があります。

経験豊富なオーストラリア人医師に加え、日本人スタッフが常勤しているため、喘息の症状説明も安心です。

まとめ|オーストラリアで喘息の薬に困らないための5つのポイント

1. リリーバー(Ventolin等)は薬局で処方箋なしで買える
Schedule 3に分類されており、薬剤師に相談すれば約AUD $7〜12で購入可能。まず手元に1本確保を。

2. プリベンター・コンビネーション吸入器はGPの処方箋が必要
喘息をコントロールするにはリリーバーだけでは不十分。GPを受診してプリベンターの処方を受けましょう。

3. Medicare非加入者は治療費が高額になりやすい
ワーホリ・留学生はPBSの対象外。OSHC/OVHCの補償内容を事前に確認し、自己負担額を把握しておくことが大切です。

4. 日本のメプチンエアーはオーストラリアにない
メプチンを使っていた方はVentolinへの切り替えが必要。GPに日本で使っていた薬の成分名を伝えて相談してください。

日本人医師が日本語で診療し、日本の処方薬を海外の自宅へ配送。現地で自費処方を受けるより安く済むケースもあります。

オーストラリアは日本と環境も医療制度も大きく異なりますが、正しい知識を持てば喘息のコントロールを続けることは十分に可能です。

不安なことがあれば、日本語対応のクリニックやオンライン診療を活用して早めに医師に相談してください。